田中義剛は正直者だ

カテゴリー │書籍・雑誌

 気になっていた本をようやく読了しました。タレント・ミュージシャンで牧場経営者の田中義剛『田中義剛の足し算経営革命』(ソニー・マガジンズ新書)です。経済誌でこの本が紹介されていたので知ったのですが、かなり前にニュースステーションで日本の農政について熱く語っていた姿を見ていただけに、経営者としての考えを知りたかったのです(昨日もテレビに出ていたらしいがそっちは観てない)。
 で、期待はずれでした。

 書名の「足し算経営」とは彼の持論で、確保したい利益(正しくは利益率)を最初に決めて、そこに原材料費や人件費やその他もろもろを加えていって売値を決定すると言う方法です。それだと高額になってしまいますが、それでも売れるものをしかるべき場所で作って展開すれば黒字になるし、万一のときのリスクヘッジともなる、というものです。
 メーカー(この場合、農産品)は、これまで「引き算」で考えられていました。売れるであろう適正な値段を付けて、そこから利益を出すために、人件費をどう圧縮しようか、とか、原材料を使いまわそうか、などという「悪魔のささやき」があったりして、辛うじてわずかな利益を確保できます。それでも巨大流通チェーンは値下げ圧力を強めてきますし、特売の目玉商品にと不当に安い仕入れ値での取引を要求され、そのうち商品価値がなくなれば扱ってもらえなくなります。著者の言う「足し算経営革命」は、そのような小売りが価格決定権を握る現在から、メーカー側に主導権を奪おうと言う意味で、「革命」(かつて中内功氏が「流通革命」を起こしたような)とも言えます。
 それができれば苦労はないんだけどなー、という中小零細食品メーカーの社長の声が、読み進めていくうちに聞こえてきそうな本です。ヒット商品として「生キャラメル」「チーズ」と「里田まい」を同列に並べて論じるのは何だかなーと思いますし、それを言うのなら「カントリー娘。」の他のメンバーはどうなんだという突っ込みは必要です。また、ブランド構築のために「田中義剛の名を表に出さない」と書いてある本のタイトルが『田中義剛の~』というのは、彼なりの冗談なのだろうかとも思いました。


 

若者よ萎縮するなかれ

カテゴリー │社会

 「拉致の伊藤さん、遺体で発見 アフガンで、外務省が確認」(「中日新聞」8月28日)

 この伊藤和也さんという人、掛川出身の方なんですよね。しかも磐田農高を出て磐田市の農林大学校に入ったという。当地とご縁が深いのです。年齢だって私とたいして代わらないし。同級生の談話として私の知っている人の名前も出ていたくらいですから。
 アフガニスタンで井戸を掘るボランティア作業を続けている医師の中村哲氏の本を読んで感銘を受けて中村氏のNGO団体で活動をしていたそうです。

 実は私も強く海外へ行きたいと思っていた頃がありまして。その手の団体の資料を取り寄せて応募する寸前までいったことがあったのです。保護者の許諾が必要で、静岡の実家へ送ったところ父が握りつぶしてしまったのですが。だから私も伊藤さんと同じことになっていたかもしれない――ということはまずないでしょう。だって、NGO団体であっても、国連機関や赤十字と同等の活動を行っているところもあり、確固とした技術が必要ですから。ユニセフの職員が語学ができなかったり、「国境なき医師団」の医師や看護士が医療免許を持っていなかったりなんてことはありえませんから。それと同じだと考えると、どっちみち私には無理でした。

 ただ、伊藤さんの気持ちはものすごくわかるのです。
 自分探し、といえば安っぽいですが、「アイデンティティの拡散」の時期は誰にだってあるものです。私にも強烈にありました。それが、世のため人のためになりたいという方向に向かうのは自然です。逆に、変な方向に向かってしまうと、統一教会やオウム真理教のような宗教団体に入ってしまったりします。犯罪的な活動でなくとも、「認められたいから」「注目されたいから」行動を行うということであれば、アイドルのオーディションに応募したり、ケータイ小説を書いて投稿したり、2ちゃんねるで犯行予告をしたりする人と同じです。
 それに比べれば、海外でボランティア活動をしているのは立派なものだなと思うのです。

 そういった若い人たちの妥当な方向性からの活動を、社会が歪めることは避けるべきです。
 世の中には立派な若者が多く、NGOで活躍する人もいれば政府機関や国連で働く人もいます。災害のボランティアに志願する人もいます。過酷な条件だとわかっていながら自衛隊に入隊する人もおり、その中には「自衛隊が活動しているところが非戦闘地域」と最高指揮官が高度なレトリックで(皮肉ねコレ)指定した場所で危険な活動をしている人もいます。警官だって、消防士だって、命をかけて働いています。おかしな世の中を正したいと政治家を志す人も私の知人に何人かいます。
 その多くが、若さゆえの自発的な使命感をスタートにしています。

 若い人の無謀ともいえるチャレンジを非難したり茶化したりする人は、今も昔も絶えません。
 ならば、その人に問いたい。あなたには出来るのか?
 (私にはできなかった)
 これからも国際的にも国内的にも危ない活動をしようという若い人は現れるでしょう。それが若さというものです。
 私はもう青年と呼べる年を過ぎつつありますが、ならば若い人たちの持て余しているアイデンティティと使命感を、歪ませることなく、冷笑主義に陥らせることなく、かといって危険を極限まで排除しつつ、純粋な気持ちを伸ばしてやるのが大人の責務でしょう。

 伊藤さんのご冥福をお祈りします、なんて陳腐なことは言いません。
 遺志を継ぐ人が現れ、活躍することを願います。

 ひるむな、若者よ。萎縮することなかれ。


 

「先生」について

カテゴリー │社会

 夏バテや夏風邪、PCの不調などでずーーーっとサボっていた本館更新がようやくできました。

 「芸能総研論説 「最後の授業」」(芸能問題総合研究所

 表向きは話題の故ランデイ・パウシュ教授の本の感想のようになっていますが、本当に言いたいことは、わかる人にはわかるでしょう。

 私はこれでも教育社会学を専攻し、学位を取得しました。ペーパードライバーならぬペーパー学士みたいなものですが、一応、研究の基礎は身に付けています。
 ですからこんな感情的なことは書きたくありません。ちゃんと多様な論点から論じることもできます。ですが、論文形式にするとたっぷり1年間はかかります。また今の私はそれだけの資料をそろえる環境にはありません。
 ですから見送りたかったのですが、それでも内側から湧き出る怒りが絶望に代わるまでになんとか形にしたかったのです。

 昨年から「先生」と呼ばれる人に幻滅することが非常に多くありました。
 「先生」という職業はありません。私はある種の称号のようなものだと考えています。ですから尊敬できない人は決して「先生」とは呼びません。
 その「先生」の権威や威信が、ボロボロと崩れてきたのです。
 「教師(だけに限らず「先生」と呼ばれる人)だって一人の人間だ」
 「教師(だけに……以下略)を聖職者扱いするな」
 「今の教師(略)は忙しすぎる」
 そう言いたい人は多くいるでしょう。ならばすぐに辞表を出して民間企業に転職すればいい。空いた椅子は順番待ちの列をなしている学生や非常勤の講師が喜んで埋めてくれます。民間ならば勤務時間以外は何をしようが自由です。職務上もある程度のあいまいさは許容されます。
 でも、「先生」はそうではない。法に触れなくとも好ましからざる行為を子どもに見られたら、どう説明するのか。「今は学校は終わったから、『先生』じゃないんだよ」とでも言うのでしょうか。
 「先生」は尊敬される存在です。それゆえ、普通の人よりも重い社会的責務「ノブレス・オブリュージ(高貴なる者の義務)」を負います。それをわかっていない人が多すぎます。

 「先生」と似た言葉で「先輩」というのがあります。
 そういえば、薬師寺に行ったとき、名物のユニークな説法をお坊さんが披露して参詣客を湧かせた後、年配の夫婦が「面白かったですよ」「よくあれだけしゃべれるものだねー」と褒めていました。
 その比較的若いお坊さんは、「いやあ、先輩方の前で話しますから、緊張しますね」と話していました。
 ああ、先輩のお坊さんから厳しいチェックがあるんだな、なんて思っていると、そのお坊さんは、
 「あ、先輩と言いましても、お寺の言葉で、年上の人のことなんです」
 とあわてて付け足しました。
 そばで聞いてた人たち一同、感心したものです。
 「先生」でも「先輩」でもいいですが、そのお坊さんくらいの謙虚さが必要でしょう。

 とはいっても、坊さんにも不快な目に遭ってるんですよね。ああ、やだ。


 

わが家のつむじ風

カテゴリー │社会

 弟から母へ電話がありました。
 「扁桃腺が肥大して○○病院で診てもらった。明日詳しい検査の結果が出て、それ次第では手術もある」
 たしかに弟にしては変な声です。
 心配性の老年の母、もしも精密検査の結果、悪性の腫瘍などが見つかったらと気が動転してしまいました。
 隣にいた老父が電話を替わります。
 「○○病院まで送っていこうか?」
 「△△子さん(弟の奥さん)はなんと言ってる?」
 でも、どうも要領を得ません。検査の結果がわかったら明日知らせる、とだけ言います。
 「こっちから電話しようか?ケータイの番号でいいんだね」
 というと、ケータイを変えたから番号も変わった、とのことで、新しい番号を教えてくれました。
 検査の結果がわかったら電話するとのこと。
 ともあれ、わが家に大きな不安を残したまま、電話は切れてしまいました。
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 さて、その日の夜。
 弟から電話がありました。
 心配した老親が受話器を取り合います。でも弟はよくわかってないようです。
 「そんな電話してないに」
 両親の頭には「?」マークが浮かんでいます。
 「それ、詐欺だら。今日の新聞に書いてあったに」
 両親、ようやく謎が解けて、大笑い。
 まあ、大事に至らなくてよかった。
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 でも、これ、笑い事では済まない場合もあります。
 特に、高齢者だと簡単に騙されてしまうこともあります。うちだって、たまたま弟から別件で電話がなかったら信じてしまっていたでしょうし。
 ネットにも実例が多くあります
 たぶん、明日あたり「手術が必要になったからお金を振り込んで」との電話がかかってくるでしょう。
 私に技術的素養があれば、デジタル録音してネットにアップして晒してやるのに、残念です。
 まあ、引っかからなくてよかった。結果よければすべてよし、ってところですかね。
 でも、高齢者の方、十分にご注意を。

 私?もちろん怪しいって気付いてましたよ。
 でもね、そのとき、夏風邪をこじらせて布団の中で臥せっていたのです。
 我ながら、役立たずだなー。


 

来る人、去る人

カテゴリー │映画・演劇・その他

 かえってきました~。
 フラフラで、死ぬかと思った。
 丸井の屋上の電光温度表示板に「39℃」って出たときには、何か壊れた、って咄嗟に思いました。
 温度計か、自分の頭や感覚か、地球全体の環境か。

 どこに行っても、人ばかり。
 あたりまえですよね、お盆休みなんだから。
 秋葉原でパーツ屋やPC売り場やアニメショップでも冷やかして、メイド喫茶で涼でもとろうかとおもってたら、大混雑。
 後から考えたら、当日コミックマーケットがあって、終わったお客さんがどどーっとアキバに流れ込んじゃったんですね。それに、多数の外国人を含む観光客が混ざって。
 こんなところで、あの加藤とかいう奴が車を突っ込んで刃物を振り回したのだろう、なんて考えると、さすがにすぐ帰りたくなりました。お目当てのグッズも見当たらなかったし。
 アキバ以外にも、夏山登山へ向かう中高年とか、「ポケモンスタンプラリー」の親子連れとか、いろんなところで人ばかりでした。もう、おなか一杯。

 そんななかでも賑わっていたのが、寄席でした。
 主として林家一門をはじめとする、落語協会大サービスのラインナップで、私の好きな噺家さんも何人も出ていらっしゃいました。川柳師匠はまったく枯れる気配なくガーコン(軍歌の大熱唱。川柳川柳の大得意噺)がなったりしてました。後の方に出ていた「しゅう平」という師匠は、実は私が初めて寄席に行ったときに最初に見た方で、当時は駆け出しの二つ目でした。ということは当時は嘴が黄色いヒヨっ子で、それが立派な真打となられて、でもやってることは何も変わらない「宝塚歌劇落語」という、なんだかなーというものでした。色物さんも見事な方ばかりでした。
 トリはこぶ平改め九代目林家正蔵。襲名してから初めて聞く高座で、砂かぶりでじーっくり聞いてやろうと思っていたのですが、これが見事。テレビでヒロミにいじられてたときの面影なんてまったくない。未来の名人のオーラを全身から漂わせていました。えっ、登場するとき?やりましたよもちろん。「待ってました!」って。

 残念な噺家さんもいました。弟さんのいっ平も若くて面白かったのですが、出来をどうこうするレベルではなく、「本当にこれで『三平』を継ぐの?」と心配になりました。根多(これで「ネタ」と読んでください)を見せず、楽屋話と形態模写に終始していました。面白いと言えば面白いのですが、ぶっちゃけ、テレビの若手芸人の暴露トークと同じ。しかもモノマネなんて、木久扇(先代木久蔵)やたい平など寄席には山ほどいます。そんな噺家に慣れ親しんでいる耳の肥えた客と、「三平」のめくりの脇で勝負する気なのか?大丈夫なのか、あいつは、と心配させる高座でした。面白いと上手いは違うぞ、いっ平。

 もうひとり、私の大好きな大ベテランの噺家さんでした。この方を目当てに行ったといってもいいでしょう。
 これが……。なんというか……。

 ある落語通の方の話ですが、大阪の人は上方落語の人間国宝の方の噺を今のうちに聞いておけ、というそうです。
 以前に比べてかなり噺がくずれてきて、こんな師匠はもうすぐ聞けなくなるから、というのがその理由です。なんとも悪趣味というか、大阪らしいです。
 東京では、そうはいいません。「見てはいられない」です。
 八代目文楽や円楽が高座に上がらなくなったのも、力が衰えた様を客に見せられないというのが理由です。
 私は寄席に行って、その名人の「終わり」をはっきりと目にしてしまいました。
 もうその方の高座を見ることもないでしょうし、覚悟もしなくてはならないでしょう。

 落語ブームだと言われ続けて、若い噺家さんもテレビなど日の当たるところに出て行ったりしています。
 その一方で、ひっそりと去る人もいる。
 切ない寄席でした。


 

夏物語・観るなよ、絶対観るなよ!

カテゴリー │旅行

なんとTVの取材まで受けてちゃいました。「めざましどようび」という番組らしいです。ちょっとヤラセあり。
「絶対観るなよ!」「わかってるよ、竜ちゃん!」



 

夏物語・金メダル精肉店

カテゴリー │旅行

競泳二冠・北島康介選手の実家の精肉店です。店は閉まっていて、ちょっと悔しい、なんて。おめでとうございます。



 

夏物語・激写!公式参拝

カテゴリー │旅行

太田農水相の公式参拝です。おまえこそやかましいわ!


















(追記)
きれいな写真を用意しました。
(クリックすると拡大されます)




 

夏物語・リアル「靖国」

カテゴリー │旅行

九段に来てます。今のところ騒動はありません。しかし暑い!



 

夏物語・せ‘甲斐’の車窓から

カテゴリー │旅行

JR中央本線塩崎駅にて。車窓からの撮影なのでよくわからないでしょうが、普通の民家のようです。なんなのだろう・・・?



 

夏物語・世界でいちばん熱い夏

カテゴリー │旅行

日本最高気温を記録した岐阜県多治見市です。プリプリか「ゆず」の「夏色」が似合いそうな暑さです。



 

詐欺ランナーは逃げ切るのか?

カテゴリー │社会

 明日から旅に出ることになりました。望んだ旅ではないので、まったく気が乗りません。まあ、現地リポートもお届けしますのでお楽しみに。田舎のほうにも行くのでペルセウス座流星群が見れればいいなー。

 さて、旅立つ人がいれば、旅を終える人もいるわけで。

 「野口が抱え続けた深い闇=選手押しつぶす「重荷」」(「時事通信」8月13日、ただし「Yahoo!」の転載)

 マラソン選手の野口みずき選手のことですね。タイトルの「深い闇」って、あのことではなかったのね。

 覚えていますか?4年前に野口選手が金メダルを取ったとき、商品先物取引の会社から勧誘の電話がかかってきませんでしたか?
 その会社は今は廃業しています。詐欺商法で消費者から金を巻き上げ、そのトラブルで営業マンが殺されたりした事件です。詳しくは「COGP グローバリー問題市民オンブズマン」というサイトや、詐欺や消費者問題に詳しい紀藤正樹弁護士のブログエントリー「野口みずきさんの責任とグローバリーという先物取引会社」などを参考にしてください。
 野口みずき(この際、敬称略)は、所属選手として悪徳商法会社の広告塔として起用され続けていました。アテネ五輪で金メダルを取れたのも、同社からの援助があったからですし、その後も幹部が逮捕され廃業するまで同社陸上部に在籍しトレーニングしていました。いわば、野口がメダルを取れ、その後も高橋尚子らを押しのけて北京五輪への出場権を獲得したのも、消費者から騙し取った多額の金のおかげです。多数の何の罪もない人たちが泣き、そのうち一人は刑事事件で実刑となり、営業マンの命が失われたおかげで、野口は活躍できたのです。そのことについて、私が知る限り彼女からは何の弁明もありません。

 常識的に考えて、社内の陸上部にいたからには同社の業務内容も体質も当然、一般の人より知っていたはずです。野口ももちろん、共犯です。また、万が一、「私は知りませんでした」などとガキの言い訳程度のことを言うのであれば、いい年して何とも情けない限りです。スポーツ選手として以前に、人間として話になりません。
 今からでも遅くはありません。野口はすべてを話し、被害者に謝罪し、私財を投じて弁済すべきです。マラソンと違い、このまま逃げ切るのはあまりにもフェアではありません。
 そしてもっと情けないのは大手マスメディアです。野口について惜しむ声や状況の分析、陸連についての記事はたくさんありますが、彼女の本当の意味での「深い闇」を報じたところは皆無です。せっかく記者会見なども開かれることですし、どこか一社でいいですから、追求してみてはどうでしょう。―無理でしょうね、上杉隆氏の近著『ジャーナリズム崩壊』(幻冬社新書)に見られるような相変わらずの談合体質ではね。

 でも私はずっと忘れませんよ。

 (参考・ちょうど4年前に書いた私のブログエントリ「オリンピックと悪徳商法」)


 

原爆記念日に思う

カテゴリー │社会

 世界で唯一の被爆(被曝)国であるわが日本国は、過去3度、核の被害に遭いました。
 最初は、今日8月6日、ヒロシマで。
 次に、その3日後の8月9日、ナガサキで。
 そして、1954年3月1日、ビキニ環礁での核実験の死の灰を浴びた第五福竜丸事件。
 もちろん、忘れていませんよね。

 それゆえ、日本は核に対して世界で最も敏感でなくてはなりません。
 ところが、最近、ちょっと妙な広告を目にしました。
 (↓クリックすると拡大します)




 中部電力が出したものですが、地球温暖化防止のために原子力発電を推進しましょう、といった意味にしか取れません。
 はっきり言って、卑劣です。

 地球温暖化の元凶は二酸化炭素であるのなら(最近は異論も見かけますが)、その削減を真剣に議論しなくてはなりません。
 ところが、中電はそうではない。地球温暖化を口実に原発開発を推進しようとしている。
 最近読んだ週刊誌でも、二酸化炭素削減のために世界的に原発建設が進められているとか、『不都合な真実』のアル・ゴア米前副大統領が原発関連会社と密接な関係にあるという記事を読みました。
 私は原発について深い知識はありませんが、私程度が読めるものを見聞するに、明確に原発が安全/危険と言えるわけではないことはわかりました。ならば、原発の安全性について議論すべきです。

 でも、他の重大な争点とリンクさせたり、あるいはバーター取引で原発を推進させようというのは、到底フェアではありません。中電や関係省庁、県や自治体は、逃げたり姑息な手を使わずに、正々堂々と住民を説得し、反対団体と議論し、共感と納得を得るべきでしょう。

 おっと、ここで訂正を。
 冒頭で、日本は過去三度核の被害に遭ったと書きましたが、もうひとつありましたね

 63回目の広島原爆記念日に。


 

マジやべえ!

カテゴリー │いろいろ

 マジやべえ。

 更新ぜんぜんしてねえ。

 この灼熱のなか、PCが壊れるのが先か、私が壊れるのが先かという状況で、何もできねえ。

 それよりもっと深刻なことが。

 勉強まったくできねえ!!

 どういうことかというと、春頃に「勉強やります」って書いたんですね。でも、試験はもっと先だと高をくくっていたのです。
 ところが、テキストを開いて残り時間を計算すると、間に合わない!
 小学生のころ、8月31日の夜に夏休みの宿題を泣きながらやったことがリアルに思い出される……。
 まあ、この冷房機器なんて一切ない、環境省から表彰状をもらえるほどのエコロジーな部屋が原因なんですけどね。決して言い訳じゃないぞコレ。
 おまけに、8月の半ばに急な用事が出来て静岡をしばらく離れないといけないのに。

 というわけで、しばらく更新をお休みします。
 とはいいましても、何かあったら気晴らしにつまらないことなど書いていきたいと思います。
 以前にも同じようなことがありましたが、今回は秋までかかるかもしれません。まあ、そこそこがんばりますので。では。