日本国に不信任

カテゴリー │政治

 「おい、おまえ、掲示板でS(候補)の写真撮ってただろ。おまえ、ファンか?」

 ……某SNSで全国の選挙研究者が合同で行っている選挙ポスター研究の資料となる写真撮影現場を近所のおじさんにしっかりと見られてしまった大橋です。ああ、今年は愛知にも行ったなあ。あのときは蒸し暑かった。

 さて、選挙行きましたか?
 現在、夜の7時。予約投稿のシステムを利用して書いています。まだ投票は打ち切られてはいませんので、特定の候補者や政党について書くこともできません。8時になったら表示されるようにセットされています。

 私は今回、選挙区は某候補、比例代表区は白票を投じました。
 選挙区は納得できる候補が見つかったのですが、政党はすべてダメダメでした。

 自民党はあの体たらくで、安倍に任せることはできません。年金について候補者や応援演説に来ていた国会議員の説明を聞いたのですが、元厚相菅直人に責任を被せて批判を浴びたら一転、今度は労組が悪いの大合唱で、自分たちの反省も将来へのビジョンも何も見えてきません。
 「生活与党」を自任する公明党は、我が地元選出の厚労相柳沢伯夫が「女を産む機械」発言をしたときに、抗議して連立を解消するどころか、かばうような発言もありました。学会の正体見たり権力者のイヌ。そこまでして与党の座にいたいのでしょうか。

 だからといって民主党の代表小沢一郎は、年金はじめ社会福祉で、消費税増税を撤回しました。岡田代表の頃はマニフェストに年金は全額消費税でまかなうとありましたが、非現実的な大きな後退です。「敗北したら政界引退」発言も含め、有権者への媚びが見え見えです。これで騙せると思っているんでしょうか。
 唯一魅力的な政策を掲げていたのは共産党でしたが、定率減税による住民税大幅増税廃止・消費税増税廃止、福祉・年金政策と教育政策なんて文言を読むと「財源は?」の一言で片付いてしまいます。「ワーキングプア」と言われる人たちの急増について、最低賃金の引き上げを謳っています。その通り!だと思いますが、厳しいコストダウンを迫られている企業ではいっそう不法就労外国人を劣悪な労働条件で雇うことになり、事態は陰に隠れます。
 他の政党は、実現性など、話になりません。

 執筆時点では自民党大敗北が予測されています。だからといって小沢民主党が受け皿として機能するとは思えません。民主党が政権を獲ったとしても、マニフェストは実行不可能です。経済や数学に疎い私ですらわかります。
 だから、私は日本国を不信任するつもりで、怒りと絶望の一票を投票箱に叩き付けてきました。

 さあ、あと1時間。有権者の審判はどうなるか。そして、日本の行く末はどうなることやら。

 (写真は、自民党候補者の応援に来ていた片山さつき衆議院議員です。6月、浜松で撮影)


 

いつ何時、誰の挑戦でも受ける

カテゴリー │映画・演劇・その他

 最近ムカムカすることが多くて困っています。ああっ、なんで急に仕事なねん。「ハリー・ポッター」観に行きたい!「レミー」面白そうだなあ!
 そんなイヤな気分を引きずったまま暇つぶしにゲームセンターに入って、あるひとがブログで紹介していた話題のゲームをやってきました。

ネットワーク対戦ゲーム Answer×Answer」(セガ)
クイズマジックアカデミー4」(コナミ)

 同じようなゲームがライバル2社から出ています。
 どういうものかというと、クイズの問題が出るのですが、全国のゲームセンターで同時にプレイしている人と競い合うものです。顔も名前も何も知らない赤の他人が相手なのですが、これが熱くなる熱くなる。何度もやっていると、同じハンドルネームの人と再び対戦なんてこともあって、つい「この野郎!」なんて熱が入ってしまいます。

 セがのゲームは早押し機械もついていて、参加者のキャラクターもよくわかり、本物のウルトラクイズに出演しているようです。基本的には一対一の対戦で、駆け引きの要素もあります。「この問題はよくわからないからスルーして、相手が間違えるのを待とう。相手に答えられても10ポイント失うだけだから、次の得意ジャンルで奪い返せるはず」とか。

 セガが「ウルトラクイズ」だとすると、コナミはクイズマニアが出ていたような日本一決定戦です。問題も本格的で、全国のプレイヤー(最大16人)と一挙に戦います。負ければ下位の人からふるい落とされますので、気も手も抜けません。引っ掛け問題も周到に用意してあります。上位の人に勝つためには回答スピードも要求されるので、さながらレベルの高い全国大会決勝のようです。

 両方に激しく燃えてしまったわけですが、今は通信ゲームっていうのが当たり前なんですね。私はゲームはまったくやらず、ゲーセンにもほとんど入らないので知りませんでしたが、FFオンラインなんて以前から人気らしいですね。どんなものかさっぱりわからなかったのですが、なんとなく面白さの感触は摑めました。なんか、技術革新はすさまじいですね。

 ということで、これからしばらくはゲームセンターで散財する日が続きます。両方とも「ERI」というハンドルネームでプレイしているので、全国のゲーマー諸君、見かけたらどんどんかかってきなさい。お待ちしてます。

 (っていうか、これ、家庭用ゲーム機ででないんですかね?前にも書きましたがゲームのことはさっぱりわからないのですが、DSとかWiiとかで出たら即購入してやりまくりますよ)


 

ああ栄冠はN君に輝く

カテゴリー │静岡の話題

 N先生が結婚したとき、先生は私の担任でした。
 当時組長(学級委員のようなもの)だった私は、クラスメイト全員からお金を集めて、結婚祝いを買いに行きました。高価なものでひとりでは心配だったので、母に付いてきてもらいました。今は破綻したデパート「松菱」で、2客1組のワイングラスを勧められ、松菱自慢の凛とした真っ赤な包装紙をかけてもらい、熨斗紙も「祝御結婚 生徒一同」と立派なものをつけてもらいました。

 翌年、N先生に男児が生まれました。その次の年の文化祭実行委員会が悪乗りして、文化祭でサプライズゲストとして、N先生と、両腕に抱かれた年端もいかない子どもがステージに姿を現しました。
 悪ふざけに辟易としながらも、あれがN先生の息子かあ、と、客席の後方からながめていたものです。
 「Nが打てば、打線が勢いづく」。○○高のK監督は3安打2打点の活躍で、チームを2試合連続のコールド勝ちに導いたチームの主砲をたたえた。(中略)「パワーはないので、確実に打ちかえるようにしている」とN。「チャンスには燃える」と勝負強さも発揮した。
 今日(7月25日)の静岡新聞朝刊です。たった3段、25行の扱いでも、激賞です。

 あの文化祭から15年、幼かったN先生のお子さんは、私の母校であり、父が教鞭を執る学校に入学し、野球部に入部し、いつしかたくましい青年となっていました。残念ながら今日の試合では負けてしまいましたが、Nくんはまだ2年生。来年があります。

 先生にはお世話になりっぱなしでした。入学以来ずっと地を這うような成績で、職員室で肩身の狭い思いをされていたと察します。それでも得意科目の現代社会の成績を褒めてもらったことは忘れません。そのとき返してもらった成績表の隅に「プレゼントをありがとう」と照れた字で書いてあったことも。クラス全員で金出したのに。
 心身の病気で郷里に10年ぶりに戻ってきたときにもお会いしましたが、私のことをちゃんと覚えていてくださり、体のことを心配してくださいました。

 そういう私は、この年になっても、何もお返しできていません。

 ですからNくん。今日はゆっくり休んでください。そして、来年はもっともっと素晴らしい活躍をして、我が母校の名を上げ、お父さんを大満足させてください。そして、先生に最高に美味しい酒を飲ませてあげてください。

 ……私、高校野球が大嫌いなはずだったんですけどね。どうしちゃったんだろか?


 

期日前投票

カテゴリー │政治

 たった今、終えてきました。
 今回の選挙は本当に難しい選択でした。一時は棄権も考えたほどです。
 どんなことでもそうですが、Best(最高の選択)というのはめったにありえないものです。ですから不満は多々あるものの、Better(最良の選択)をしてきました。
 っていうか、このことは小学校のときに読んだ本に書いてあったことですが。子どもの頃の読書は大事だとつくづく思います。

 さて、期日前投票で小ネタをひとつ(よく考えると重要な問題なのですが)。
 たまたま調べものをしていて静岡県庁のサイトをのぞいていたら、こんなプレスリリースが掲載されていました(7月20日)。
K-MIX(静岡エフエム放送株式会社)の人気パーソナリティー
高橋正純さんが参議院議員通常選挙の期日前投票を行います。
 期日前投票をやるのは勝手だし、番組でそのことを話すのももちろん結構ですけど、これってメディアと行政との癒着ですよ、……ということはおそらく私以外は誰も思っていないでしょうね。
 明日(7月25日)、浜松市役所で行われるとのことなので、ファンの方は高橋正純さんに会えますよ。ついでに、行政から餌付けされた飼い犬マスコミの間抜け面も見ることができますので浜松市中区の方はぜひ投票所へ足をお運びください。


 

とてつもない失言ボケ日本

カテゴリー │政治

「「アルツハイマーの人でもわかる」麻生外相が講演で発言」(asahi.com7月19日付)
 麻生外相は19日、富山県高岡市内で講演した際、国内外の米価を比較する例え話の中で「7万8000円と1万6000円はどちらが高いか。アルツハイマーの人でもわかる」などと発言した。
 いやあ、なんていうか、すごいね、この人のセンス。もうこの人が何を言っても驚かないけど、選挙期間中に、しかも次の総理の座を虎視眈々と狙っている立場でこういうこと平気で言っちゃえるんだから。いやはや、恐れ入りました。
 っていうか、なにか裏がありそうですね。こんな最悪な時期に、失言や不祥事を重ねられるなんて・・・。

 そうです。有権者諸君、騙されてはいけません。
 私はこれを、世耕弘成広報担当首相補佐官率いる官邸広報チームの高度な作戦だと睨んでいます。失態続きの安倍政権に、さらに閣僚の失言や疑惑を重ねて、有権者の頭の中を平和ボケならぬ「失言ボケ」「疑惑ボケ」させようとの戦略です。何を言っても、何をやらかしても「ああ、またか」との雰囲気を国民の間に漂わせることを目的としています。事務所経費を偽っても、自殺しても、予想だにしない妄言を吐いても「ああ、またか」の一言で済んでしまいます。それこそ自民党の思う壺です。そうとでも考えない限り、この発言の真意は理解できません。


 

環境イベントの陰で

カテゴリー │音楽

 以下はあるコンビニ店員(あえて名は秘す)の話です。
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 昨日、掛川市のつま恋で、「ap bank fes.」っていう野外イベントがあってね。全国から人が集まったの。

 (参考「ミスチル桜井が野外フェス7時間超熱唱」日刊スポーツ7月17日付)

 エコをテーマにした団体が環境問題を訴えるために開いた音楽イベントで、私は行けなかったんだけど、ライブ以外にもいろんな取り組みがあったんだよね。去年テレビでやってたのは、出店で使い捨ての食器じゃなくて、リサイクルできるようなものを使うとか、分別収集するとか見た記憶があるんだけどね。

 今年は連休3日間の開催を予定してたんだけど、あいにく台風で2日中止になって、最終日も途中で雨が降ったり、大きな地震があったり、参加した人もスタッフも大変だったと思うよ、ホント。お疲れさまって感じ。
 でも、たくさん人が来てくれたの。うちの店にもライブを見終わったお客さんがたくさん来てくれて、目が回るほどの忙しさだったけど、こういう環境問題に真面目に取り組むイベントに、大勢の人が関心を持ってくれるのはすごくいいことだと思うの。

 でもね、でもね……、

 「レジ袋いりません」って言うお客さんがひとりもいなかったって、どういうことよ?


 

あらしのよるに

カテゴリー │放送

台風が近づいているのに夜勤です。同じ立場のドライバーさん、保安員さん、新聞配達員さん、お気をつけて。大変だったら近くのコンビニででも一服してください。
ところで気象情報のために職場にラジオを持ち込んだのですが、電波がまったく入りません。浜松の中心部にある超高層の近代的ビル(もうどこだか分かりますね)だというのに、どうして?
台風情報が何も入手できなくて不安だよ〜。
(写真は持ち込んだ役立たずの「壊れかけのRadio」です)


 

「ハイ、金利ってなんですか」

カテゴリー │放送

 暗いことばかり書いているとどうにも心が晴れません。ですので話題を変えて、最近触れた、梅雨を吹き飛ばすような明るく楽しい芸能の話題をひとつ。
 インターネットを通じてiPodで聞ける「Podcasting」というものがあるのですが、そこで人気のラジオ番組を聴きました。これが非常にいいのですね。

 「長谷部瞳は日経1年生!」(日本経済新聞社・ラジオNIKKEI)

 日経新聞のコマーシャルキャラクターに起用されている長谷部瞳さんが日経新聞を題材に話すPR番組です。題名どおり、経済の初心者の立場になって難解な経済用語やトピックスをわかりやすく伝えるという主旨です。
 タイトルはこの番組の中で講師役の日経新聞記者に長谷部さんが投げかけた問いです。

 「ハイ、金利ってなんですか?」

 私も笑ってしまいましたが、同じように笑ったあなた、代わりに説明できますか?テーマは中国の経済のことで、インフレ状態が進行しないように中央銀行が金利政策を進めているといった話題でした。記者の方が、中国の経済成長の成り行きをG8も注視していると説明していたらまた、

 「G8って何?」

 あ、また笑ったね。じゃああなた、G8の構成国、全部言えますか?番組内で彼女に教えていたスタッフや記者も間違えていました(イタリアが抜けていた)。まあ、そのくらいうろ覚えが多いってことです。そんなわかっているようでわかっていない経済ニュースを初歩の初歩から勉強していこうという番組です。
 ただ、さすが日経と思わせるのは、若いタレントを起用した軽薄な番組に見えて、重要なポイントはちゃんと押さえてあるのです。中国経済ももちろんですが、他にも新興株式市場とか企業買収とか、旬な重要項目はきちんとフォローしてあります。うーむ、日経あなどれなし。

 そしてパーソナリティの長谷部さんが、初心者の振りをして、実は抜群に頭が切れるんです。彼女が日経新聞を読んで最初に興味を抱いた話題が、マンションの半数が工場跡地に建てられているということ。私のような地方都市に住む者としては、工場跡地の利用方法は切実な問題です。他にも目の付け所や疑問の抱き方が非常に鋭く的確です。もちろんスタッフやブレーンはいるのでしょうが、それでも古参ラジオリスナーは騙せませんよ、日経さん。

 とまあ要注目の番組なのですが、この長谷部さんという方はいい。日経新聞の広告は新入社員など若い人をターゲットにしたものですが、主な読者のオジサン層にも間違いなく受けます。「うちの息子の嫁にほしい」とか。当地・浜松もご贔屓にしてくださっているようで、ありがとうございます(ご利用ありがとうございます!)。JOMOのCM、ちゃんとチェックしますから
 世の中こういう明るく楽しいことばかりだと、ブログも書いてて楽しいんですがね。ともあれ、若い方もオジサンも聴いてみてください。


 

未成年者の飲酒・喫煙はそんなに悪いことなのか?

カテゴリー │社会

 以下は小耳に挟んだだけの未確認情報です。
 ある県で補導された少年の所持品にタバコが含まれていました。警察は購入したコンビニエンスストアを突き止めました。販売した店員は刑事罰(罰金刑)に処せられました。当然、経営者も何らかの処罰を受けたでしょう。
 それだけでなく、その県で営業する同じチェーンのコンビニ全店からタバコ販売免許を引き上げようとしました。チェーン本部は苦慮し、その県の旗艦店一店のみ販売免許を返上するということで警察と手を打ったとか。
 重ねて書きますが、確認は取れていません。また、一部、主旨を変えない程度で細部を変更しました。

 なんでお上がそこまで乗り出してくるかな~。

 以前、このブログで未成年者への酒類販売が厳しくなったことを書きました(こちらとかこちら)。同じ事を繰り返すのはバカの一つ覚えみたいなので嫌なのですが、仕方ないので要点だけ言います。酒類販売があるときを境に急に厳しくなったのは、酒販組合が青少年の犯罪増加を口実に政治家に金を渡してロビー活動を展開し、チェーンストア協会が揚げ足を取られないために酒類販売を制限したというのが実態です。タバコはわかりませんが、似たようなものでしょう。警察の取締りが厳しくなったのも、裏で何かが動いたからだと睨んでいます。
 要は、政治と金がすべてで、未成年者はそのダシに使われただけです。

 ホント、バッカじゃないのー?チェーンも、店員も、警察も、みんな自分の頭で考えられないの?
 私は中学生のときから酒を飲んでいました。田舎だったからでもありますが、大人も黙認でした(今だから言うが、高校生のときに某教師に飲みに連れて行ってもらったこともある)。買うのも、地域に根付いた酒屋が目をつぶってくれていました。
 そのときは、みんながよく見ていてくれていました。私も自分の酒量はわかっていましたし、やっていいことと悪いことも知っていました。大人たちは「しょうがないなあ」という顔をしていましたが、祭のときなど問題になりそうなときには断固として飲ませてくれず、無理矢理追い払われました。もちろん、酒屋も、本当にまずいときには販売を断ったでしょう。
 みんな、自分たちの経験と知識による判断で是非を決めていました。そこには「タテマエ」の法と、「ホンネ」の慣習がうまく同居できていました。

 今、私は大人の立場です。子どもこそいませんが、地域社会の子どもたちが飲酒をしたらどう行動するでしょうか。「ほどほどにな」と言い残して見て見ぬ振りをして、でもダメなものはダメときっぱり言うでしょう。私にはそれができます。
 タバコをくれといったらキッパリと断りますし、吸っているところを見たら、やめろと言うでしょう。でも、まあ仕方ないなとあきらめるでしょう。肺がんで死にたい人は死ねばいいのです。かくいう私も18から吸っていたのですから。
 それが、本来の大人の姿です。法による「他律」ではなく、自身の判断による「自律」で行動できる者を、大人と呼びます。「他律」でしか行動できない子どもを「自律」できるようにするのが教育の機能(のひとつ≒socialization:社会化)です。

 それを、なんで警察が出てくるの?しかも、ただのコンビニや居酒屋のアルバイト店員にまで網をかけるなんて。
 冒頭の話は未確認情報だと言いましたが、そこまで露骨でなくとも、同じような話はあるんです。ただお小遣い稼ぎのために働いているだけの非正規雇用の店員という一番弱いところを見せしめのために摘発して、業界全体を萎縮させます。 その結果、業界はどうなるか?決まっています。警察の下請けとなるのです。警察がちょっと厳罰をほのめかすだけで、業界全体をお上のおっしゃる通りと「自主規制」の形をとって自粛させる、昔からの官憲の手口です。
 もはや古語となった「官憲横暴」という言葉はこういうときに使うんですね。いやあ、勉強になりました。

 酒もタバコも20歳になる前からやっていたことは先に書きましたが、それでもなんとかまだ生きてます。大病もしたことはありません。心の病にはかかりましたが、それと飲酒・喫煙はたぶん関係ないでしょう(少しはあるかもしれない)。
 私と同じように一緒に酒を飲んでいた人も、ほとんどが立派な社会人になっています。業界団体はいろいろとキャンペーンをしていますが、私の経験や周囲の人を見ると、あまり酒・タバコと社会的成長との因果関係はなさそうです。
 それでも、なお、警察権力によって抑え付けなければならないのならば、それは我が国の社会的未成熟さの証明でもあります。「他律」によってでしか統治できないのですから。

 この稿、続きます。


 

三井理峯先生を悼む

カテゴリー │政治

 大川興業総裁・大川豊氏の『日本インディース候補列伝』(扶桑社)で、三井理峯先生が亡くなられていたことを知った。
 平成十四(2002)年七月十四日没。享年九十一。
 不世出の人物だった。

 その存在はもちろん知っていたが、お姿を拝見できたのは、つい最近、「You Tube」でだった(現在は映像は削除。収録すべきだったのに、惜しいことをした)。
 文章はネット以前からいろいろなところで知っていた。その名文句は今でも諳んじることができる。

 「公選立候補毎にみじめったさが消える」
 「にしんを食べると怒らない」

 本にある遺影、位牌、そして遺品の文机の写真を見ると、現実だということが突きつけられる。
 理解の範囲外にあること、「名状しがたいもの」(by宮台真司)の前に呆然と立ち尽くしていた無邪気な時代は終わったのだと。

 奇しくもまもなく五回目の命日だ。
 彼女の功績を偲び、また、後を継ぐ者が現れんことを祈り、ただ手を合わせる。


 

自由を×め

カテゴリー │いろいろ

 わーい、異動だー!
 ようやく更新もできる環境になったー!
 (仕事が大変なのはかわりませんが)

 ということで、異動祝いということで、かつてより温めていたネタを。マンガ雑誌にあった即席ラーメンの広告です。ああ、いよいよここまで来たか……。

 わかります?「自由を掴め」って書いてあるんです。これ、明らかな誤記です。本当は、

 自由を

 です。
 少し前までワープロソフトでは変換できなかったのでデジタルメディアには略字体の「掴」の文字があふれていたのですが、広告の文面にも表れてくるとは。この調子だと平気で「○○への冒涜」なんて書くマスコミも出てくるだろうな。

 グローバル化の中で、私たちは「ウィンテル」(Windows-Intel)に依存せずに生活することはできなくなりました。ところがマイクロソフトは東洋のちっぽけな島国の文化なんか気にしてくれません。
 ふた昔くらい前、「もりおうがい」がワープロで表示できないと問題になったことがありました。「森鴎外」になってしまいます。「鴎」と「鷗」はまったく違います。今では変換できるようになりましたが、危うくマイクロソフトに日本を代表する文学者を葬り去られるところでした。
 今でも「しぶさわたつひこ」は正確に表記できません。「澁澤龍」まではなんとかなりましたが、「ひこ」はまだ正しく書けません(正しい表記はこちらを参照)。

 少し前に、グローバル化時代の文化防衛戦争の話を書いた記憶がありますが(どこに書いたかは忘れた)、これなどは「ウィンテル」連合による文化破壊です。もし本当に「森鷗外」が書けなくなっていたら、アルカイダによるバーミヤンの石仏破壊と同等の犯罪です。文化侵略や文化破壊には、連帯して戦わなくてはなりません。
 ところが、この食品会社は、まるで自分から領土を捨てて、生きて虜囚の辱めを受けているのと同じことをやっています。これにどうして右翼は抗議をしないのだろう?
 もっと胸を張って、自分たちの文化を誇っていいはずです。だって、この会社は、世界で最初に即席ラーメンの開発に成功して、主力商品は発売後36年経ってもトップブランドを維持しているのですから。

 えっ、従業員や広告代理店が無知なだけだろうって?
 だから、その文化的無知が問題なのです。