taspoの偽造を応援します

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taspoの偽造を応援します こんなこと書くのはたぶん最初で最後でしょうけど……。
 当地・静岡では6月1日よりタバコの自動販売機に成人識別カード「taspo」が導入されます。
 ……アホか!

 このカード、静岡県内ではまだ10%しか普及してないんだそうです。
 何の10%かはわかんないけど、ざまーみろ。
 で、何が起こるかと言えば、コンビニエンスストアでの購入です。先行導入された地域では客数・売り上げともに飛躍的に伸びたとのこと。だからタバコメーカーはコンビニでの販促に力を入れています。当のコンビニは、あんまり喜んでいないのです。

 まず、タバコは利益率が低いこと。どっちかといえば、タバコを買うついでに何かもう一品を買ってもらう「ついで買い」を誘引する材料になっているのです。ところが昨今の物価高で消費者の財布の紐が固くなり、客単価が低くなってます。ついで買いがあまりなくなりました。そうなるとお客さんばかり増えて、待たせてしまってご迷惑をかけてしまい、他の仕事に時間が回せず、しかも実入りが少ないのです。

 さらに、リスクが多い。未成年への酒類・タバコ販売への規制が極端に厳しくなっています。小さな子どもがお父さんのおつかいに買いに来ても売ってはいけません。さらには罰則がひどい。販売者、たとえば高校生のアルバイト店員ですら逮捕されます。さらには販売免許剥奪です。ですから販売時に年齢確認がされます。でもね、19歳と20歳と21歳の学生を3人並べて「さあ、誰が未成年者でしょう!?」って聞いても、当たる人なんてそういません。ですからある大手コンビニチェーンでは、20代と思われる人には全員に身元確認しろと指導しています。バカです。でも「そんなの関係ねえ」と無視して、買った未成年が警察に補導されたら店員が逮捕されるだけでは済みません。店舗、さらにはチェーン全体のタバコ販売が危うくなります。マジで。警察はそこまで力を入れています。

 もっと言いましょう。タスポ導入前にしてコンビニの会計カウンター脇にタバコ専用什器が設置されました。これによりお客さんが自分でタバコを取って店員に渡すことが出来ます。これまでは店員さんに「マルボロライトメンソールボックス。ほら、23番の。いや、それじゃなくて、緑色の。そうじゃなくて、その左側」とか指示しなくてはなりませんでしたが、便利になります。でもね、何で店員さんの後ろにタバコ売場があるかっていうと、未成年者に万引きされないためなんです。そのために、わざわざ不便なところにタバコを置いているのです。チェーンストア協会だってバカじゃありません。それがレジ横で売るなんて、未成年者にタバコが渡るリスクが高くなります。本末転倒です。

 代わりにタスポ導入で大打撃を食らうのが、いわゆる「町のタバコ屋さん」です。昔はタバコ屋のおばさんや看板娘のお姉さんから買いましたが、今では自販機をダダダダダーって並べてあるとこばかりです。おそらく壊滅的になるでしょう。
 私が子どものころにも父のおつかいでよくタバコを買いに行きました。タバコ屋のおばさんは何も言わずにタバコを売ってくれました。ライターも一緒に買ったときには、「アンタが吸うんじゃないでしょうね」と注意され、「違いますよ」と言うと売ってくれ、「吸っちゃだめだに」と駄目押しされました。もちろんご近所さんですから、顔も家庭環境もすべて知っている間柄です。この子には売っていい、この子にはダメというのは完全に把握しています。そういう温もりのあるタバコ屋さんが淘汰され、免許証の生年月日で「この人は20歳だからいい」「この人はまだ20歳の誕生日が来てないからダメ」とデジタル的に処理される店が繁盛するのです。

 そもそも、未成年者だから酒もタバコもダメだなんて、そんなデータ、本当にあるのですか?私が卒業した高校でも、タバコはあまりいませんでしたが、酒飲んでいた生徒なんて、わんさかいました。もちろん私もです。彼ら彼女らが健全に育ってないかというと、とんでもない話で、私を除いてみんな偉くなりました。医者になった人も、弁護士になった人も、教師も、企業家も、学者も地方議員もいます。たぶん他の学校でも同じようなものだと思います。どこかの社会学者の方、調査してくれませんか?
 さらに言えば、酒やタバコに問題があるのなら、成人の飲酒・喫煙も全面禁止すべきなのです。なぜなら、未成年による飲酒が原因の犯罪よりも、成人のそれのほうがずっと多いからです。喫煙による健康被害は、程度の差はあれど、成人だって同じです。醸造会社もタバコ会社も卸売りも、全部潰せばいいんです。
 でもできない。なぜか?決まっています。国税庁が困るからです。

 タスポ導入の最大のキモもここにあります。ちょっと調べればわかりますが、タスポ推進の旗振り役、日本たばこ協会の専務理事は、財務省の天下りです(残りの役員はタバコ会社社長などとの兼任)。こいつを食わすために、初期費用だけで800億円(!)の予算が投入されます。そのかなりの割合が、血税です。こんなことのために、タバコ販売業者が泣き、コンビニの店員が戦々恐々となるのです。
 なんとなく構図が読めてきました。ここ何年かのタバコ販売規制強化は、タスポへの誘導が目的です。断言してしまってもいいでしょう。警察の利権確保のためにプリペイドカード機能のパチンコ機が導入されたのと同じです。

 だったらパチンコのプリペイドカードみたいに、偽造タスポを作ればいいんです。そしてヤフオクあたりで売ればいいんです。完全な偽造が無理なら、他人のデータと顔写真を借りてカードをつくるとか。そして未成年の間で使い回せばいいんです。さあ、未成年者の喫煙はますます地下に潜るぞ。そしてヤクザや外国人の犯罪組織のいいシノギになるぞ。なんだか禁酒法時代のアメリカでアル・カポネが暗躍したようになってきたな。さあ、どうする警察、どうなる財務省。

 百歩譲って、未成年者に酒類・タバコが渡らないようにするためには、年齢認証よりも工学的な手段を使えば販売員の負担も少なくなり、無駄な予算も必要なくなるのです。例えば、電子マネーやコンビニのポイントカードで購入しようとするとPOSレジが警告音を鳴らしフリーズするとか。こんなの、今の技術では簡単です。レンタルビデオ店で18歳未満の人がアダルトビデオを借りようとしたらわかるでしょう。よく知らないけど。あれと同じです。実際にクレジットカードやポイントカード導入社では、どんな客層が、何を購入し、どんな商品と合わせ買いをしているかをデータにしてマーケティングに役立てているのですから、お安い御用です。もちろん、個人情報の目的外使用の問題がありますけど、いい案でしょう。
 でもやらないんですね。役人にうまみがないから。

 こりゃもう、偽造タスポが出回るのを待つしかないですね。そしてタスポのシステムが崩壊するのを待つ、と。
 がんばれ、犯罪者!

 (えー、今日の文章は酒飲んで書いてますから、ぶっ飛んでます。炎上・逮捕・訴訟は覚悟の上です。
 こんな愚策、やってられるかよ!ヤケ酒あおりたくなる気持ちもわかってください。
 なお、文責はすべて私個人にあります。勤務先・所属組織・出身学校その他には一切関係ありません)


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この記事へのコメント
あんたねぇ・・・。
本当、知らないよ。何が起こっても!
過激にも程があるよ。気持ちは分かるんだけどさ、くれぐれも冷静にね。
Posted by MASA-TATSUTA at 2008年06月01日 01:18
はっはっはっ、やっぱそう思う?
でも私に対して怒りを覚える人がいたら、それは筋違いです。国に怒るべきです。
ここまで馬鹿にされて黙っている国民は、たぶん日本人だけでしょう。
もし見せしめのために警察に捕まることがあったら、弁護士費用カンパしてね。
Posted by 大橋輝久 at 2008年06月01日 03:12
誰がするか(笑)!
Posted by MASA-TATSUTA at 2008年06月01日 20:30
福岡で息子にタスポを貸した母親が書類送検されたんだとよ。やっぱり出て来たな、こういう輩が。
Posted by MASA-TATSUTA at 2008年06月02日 18:07
先行導入した某県では先輩が未成年の後輩に貸していたそうです。
タスポがないからと店頭から万引きして捕まった奴もいれば、万引きを追いかけて暴行されたコンビニ店員もいたとか。
矛盾だらけだね、この制度。
Posted by 大橋輝久 at 2008年06月03日 10:42
15歳ですがやっぱりバレたら捕まりました
Posted by いいね at 2013年07月24日 15:17
それなら、タスポ譲ってください。(*゚▽゚*)
Posted by せりな at 2013年08月16日 02:53
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