2011年05月21日04:26
「仕返しが怖いので匿名にします」≫
カテゴリー │現場を歩く
仕事の話です。
ある同僚の対応が悪く、客を(こいつには「お客様」などと死んでも呼ばない)怒らせたときです。
とりあえず上司が間に入り、謝って事を納めました。
そののち、本社に抗議電話を掛けたらしいのです。
それが現場にフィードバックされてきました。
それが今回のタイトルです。客が電話口で話した言葉だそうです。
「仕返しが怖いので匿名にします」
「クレームは宝です」と、いろいろな方が本で書いています。
自分たちでは気付かないことを、抗議されるお客様のご意見は教えてくれます。
もしクレームがなければ、悪い点はそのままにされ、どんどん腐敗が激しくなり、手遅れになるでしょう。
また、クレーム対応次第では、そのお客様は一生お付き合いしてくれることもあります。そういう話は私の業界に枚挙に暇がありません。
問題は、抗議した人の覚悟のなさです。
世の中、何かアクションを起こせば、リアクションがあるのは当然です。
今の話題ならば、菅総理が浜岡原発を停止すると決断(アクション)すれば、「英断だ」「指導力を発揮」とほめられることもあれば、「法的根拠はなし」「地元経済を無視」「行き当たりばったり」と批判されます。評価も非難も、両方がリアクションです。
ジャーナリストだったら、ペンの力で巨悪を糾弾することもできます。ただし、命の危険もあります。朝日新聞の阪神支局襲撃事件では若い記者が凶弾に倒れましたし、暴力団関係の記事を書いていたフリージャーナリストは身内が暴行されたり放火されたりしました。
芸術家もそうです。アルタミラの壁画のように、一万年以上評価され続ける作品もあります。その一方で、権力者に睨まれて投獄されたり一生を棒に振る芸術家もあります。
アクション(行動)を起こせば、リアクション(評価や酷評)があるのは、万事当たり前なのです。それは、池に石を投げ込めば、しぶきが帰ってくるというのとまったく同じです。
それは、政治家、ジャーナリスト、芸術家といった特別な職業だけではありません。誰だって同じです。
だから、行動を起こす時には、何であれ、相応の覚悟が必要なのです。
リアクションを「返答」と呼ぶか、「仕返し」と呼ぶかは勝手です。
少なくとも、私個人のレベルでは、仕事であれネットであれ、ちゃんとした抗議にはこちらのできる限りのことをさせていただいています。
私の勤務先のお客様で、氏名などを名乗った上で苦情を寄せられる方のご意見は、どれも筋が通ったもので、従業員一同、首を垂れながら拝聴しています。
その一方で、名前を明かさない苦情もあります。どれもひどいものです。
でも、苦情の内容ではなく、問題は、申立人の、卑怯さにあります。世の中に一言申し上げたい、でも自分に火の粉が降りかかるのはいやだ、そんな腰の引けた連中です。
重ねて書きますが、行動(アクション)があれば、反応(リアクション)があるのはいい歳した大人ならばわかっていて当然です。この客は、少しは出川哲朗やダチョウ倶楽部らリアクション芸人に学ぶべきです。
今回の件は、まさに当該の従業員に非があります。私も近くにいましたが、怒って当然のことでした。
ですが、私はその従業員を指導する立場にいるのですが、本件は「2ちゃんねる」の匿名ユーザーの書き込みと同様に扱いました。
なんだか、最近、ネットだけではなく、こういう人たちがリアルに多いような気がします。震災で日本人の態度が海外で絶賛されたというけど、当の日本人である私にはそうは思えません。
余談ですが、今回最も信じられなかったのが、こんな卑怯で卑劣なクレームに、苦情処理担当者がさしあたって謝罪した、とリポートにあったということです。
若い社員が相手の怒りを冷ますため事なかれ主義的にマニュアル通りにやっただけだと思いますが、一切の裏取りをせず、相手の言い分を丸のみして、ここまで卑屈な対応がよく出来たものだと呆れます。こういうのを自虐主義というんでしょう。産経新聞の記者にタレ込みましょうか。
これが一部上場の、テレビCMもバンバン流している、海外にも積極的に進出している有名企業なのだから言葉もありません。
ある同僚の対応が悪く、客を(こいつには「お客様」などと死んでも呼ばない)怒らせたときです。
とりあえず上司が間に入り、謝って事を納めました。
そののち、本社に抗議電話を掛けたらしいのです。
それが現場にフィードバックされてきました。
それが今回のタイトルです。客が電話口で話した言葉だそうです。
「仕返しが怖いので匿名にします」
「クレームは宝です」と、いろいろな方が本で書いています。
自分たちでは気付かないことを、抗議されるお客様のご意見は教えてくれます。
もしクレームがなければ、悪い点はそのままにされ、どんどん腐敗が激しくなり、手遅れになるでしょう。
また、クレーム対応次第では、そのお客様は一生お付き合いしてくれることもあります。そういう話は私の業界に枚挙に暇がありません。
問題は、抗議した人の覚悟のなさです。
世の中、何かアクションを起こせば、リアクションがあるのは当然です。
今の話題ならば、菅総理が浜岡原発を停止すると決断(アクション)すれば、「英断だ」「指導力を発揮」とほめられることもあれば、「法的根拠はなし」「地元経済を無視」「行き当たりばったり」と批判されます。評価も非難も、両方がリアクションです。
ジャーナリストだったら、ペンの力で巨悪を糾弾することもできます。ただし、命の危険もあります。朝日新聞の阪神支局襲撃事件では若い記者が凶弾に倒れましたし、暴力団関係の記事を書いていたフリージャーナリストは身内が暴行されたり放火されたりしました。
芸術家もそうです。アルタミラの壁画のように、一万年以上評価され続ける作品もあります。その一方で、権力者に睨まれて投獄されたり一生を棒に振る芸術家もあります。
アクション(行動)を起こせば、リアクション(評価や酷評)があるのは、万事当たり前なのです。それは、池に石を投げ込めば、しぶきが帰ってくるというのとまったく同じです。
それは、政治家、ジャーナリスト、芸術家といった特別な職業だけではありません。誰だって同じです。
だから、行動を起こす時には、何であれ、相応の覚悟が必要なのです。
リアクションを「返答」と呼ぶか、「仕返し」と呼ぶかは勝手です。
少なくとも、私個人のレベルでは、仕事であれネットであれ、ちゃんとした抗議にはこちらのできる限りのことをさせていただいています。
私の勤務先のお客様で、氏名などを名乗った上で苦情を寄せられる方のご意見は、どれも筋が通ったもので、従業員一同、首を垂れながら拝聴しています。
その一方で、名前を明かさない苦情もあります。どれもひどいものです。
でも、苦情の内容ではなく、問題は、申立人の、卑怯さにあります。世の中に一言申し上げたい、でも自分に火の粉が降りかかるのはいやだ、そんな腰の引けた連中です。
重ねて書きますが、行動(アクション)があれば、反応(リアクション)があるのはいい歳した大人ならばわかっていて当然です。この客は、少しは出川哲朗やダチョウ倶楽部らリアクション芸人に学ぶべきです。
今回の件は、まさに当該の従業員に非があります。私も近くにいましたが、怒って当然のことでした。
ですが、私はその従業員を指導する立場にいるのですが、本件は「2ちゃんねる」の匿名ユーザーの書き込みと同様に扱いました。
なんだか、最近、ネットだけではなく、こういう人たちがリアルに多いような気がします。震災で日本人の態度が海外で絶賛されたというけど、当の日本人である私にはそうは思えません。
余談ですが、今回最も信じられなかったのが、こんな卑怯で卑劣なクレームに、苦情処理担当者がさしあたって謝罪した、とリポートにあったということです。
若い社員が相手の怒りを冷ますため事なかれ主義的にマニュアル通りにやっただけだと思いますが、一切の裏取りをせず、相手の言い分を丸のみして、ここまで卑屈な対応がよく出来たものだと呆れます。こういうのを自虐主義というんでしょう。産経新聞の記者にタレ込みましょうか。
これが一部上場の、テレビCMもバンバン流している、海外にも積極的に進出している有名企業なのだから言葉もありません。
この記事へのコメント
「仕返しが怖いので匿名にします」。
この言葉自体が抗議の一部なんでしょうね。
実際に現場にいたあなたが言うので同僚には非が無いのでしょうが、このような客はクレーマーと認識すれば良いのでしょう。
接客のお仕事お疲れ様です。
アクションとリアクション論ですが、匿名大國の日本ですから、馴染むまで時間が掛かるでしょうね。
この言葉自体が抗議の一部なんでしょうね。
実際に現場にいたあなたが言うので同僚には非が無いのでしょうが、このような客はクレーマーと認識すれば良いのでしょう。
接客のお仕事お疲れ様です。
アクションとリアクション論ですが、匿名大國の日本ですから、馴染むまで時間が掛かるでしょうね。
Posted by Tomiyama at 2011年05月24日 23:29