2006年02月05日13:21
メモ:風刺漫画・英国の論調≫
カテゴリー │社会
イスラム教の預言者ムハンマドを風刺した漫画をめぐり、現在、大騒動が起こっています。
デンマークに掲載されたマンガがノルウエー、ドイツ、スペインなど欧州各国の新聞に転載され、フランスでは掲載した新聞の編集局長が解任され、同じフランスの高級紙フィガロが言論の自由を主張し掲載しました。
私も辞書と翻訳ソフト(主に後者)を駆使して世界中のメディアサイトで情報を探しています。
以下はあくまで私のメモ書きなのですが……。
大陸諸国とかなり異なった論調だったのがイギリスです。英国では各紙が掲載するべきでないと判断しましたが、BBCは、夜のニュース討論番組「BBC NEWSNIGHT」で、問題となっている新聞漫画をVTRに映し出しました。私もネットでニュース映像を見ましたが、普通の資料映像と扱いは変わらないものでした。ところが"The Times"によると、BBCのテレビニュースのトップが謝罪しています(「BBC says sorry to viewers who were offended」2月4日付)。"Times"はBBCにかなり批判的な論調を載せています(参照「'The BBC should have learnt not to disrespect faith'」2月3日付、「These cartoons don't defend free speech, they threaten it」2月5日付など。いずれも同紙サイトより)。同紙では読者からの投書欄でもこの問題を取り上げています。
同国内の新聞サイトもいくつか見たのですが、課金制サイトだったりしてよくわかりませんでした。スペインの新聞サイトはAFPやロイターの配信記事が目立ち、オピニオンまでは詳しく読めませんでした(それ以前に語学力の不足があるのですが)。
以前、ポケモンのアニメを見た子どもが大勢倒れる事故があったとき、大学で各国の論調比較を調べたことがあります。そのとき、アメリカの新聞が表現の自由が守られるかを主な論点としていたのに対し、イギリスは(Times,Guardian,Independentを調べました)、そのところにほとんど力点が置かれていないことに気付きました。担当の先生は、アメリカのメディアが会社組織であり、BBCが政府の下に置かれていることの違いを挙げましたが、そのところに関係するのかもしれません。(追記・たぶんこれは今回のこととは関係ないと思うので消しました)
あくまでも上記は私が見た範囲のことですので、正確さには自信はありません。あくまでも私自身のメモです。また、私が軽々しく口を挟める問題でもありませんので、私の意見は控えます。専門家の議論を待ちたいと思います。
ただ、現在進行形で世界中を二分している言論の自由と宗教をめぐる問題は、日本でも決して対岸の火事ではないと強く感じています。
(追記)
ネットニュースでニュージーランドの新聞も転載したとありました。その新聞のサイトも見たのですが、それらしき記事は見当たりませんでした。
(追記・2月6日)
Guardianに掲載された論調をちょとだけ読みました。全文読めるわけないのでさわりだけ見ましたが、かなり厳しい意見が寄稿されています。
http://observer.guardian.co.uk/focus/story/0,,1702538,00.html
http://observer.guardian.co.uk/comment/story/0,,1702532,00.html
(追記・2月10日)
アクセス解析によると、この件で検索して閲覧される方が増えてきました。
このエントリの続き(2月8日の文章)も併せてご覧いただけると幸いです。
デンマークに掲載されたマンガがノルウエー、ドイツ、スペインなど欧州各国の新聞に転載され、フランスでは掲載した新聞の編集局長が解任され、同じフランスの高級紙フィガロが言論の自由を主張し掲載しました。
私も辞書と翻訳ソフト(主に後者)を駆使して世界中のメディアサイトで情報を探しています。
以下はあくまで私のメモ書きなのですが……。
大陸諸国とかなり異なった論調だったのがイギリスです。英国では各紙が掲載するべきでないと判断しましたが、BBCは、夜のニュース討論番組「BBC NEWSNIGHT」で、問題となっている新聞漫画をVTRに映し出しました。私もネットでニュース映像を見ましたが、普通の資料映像と扱いは変わらないものでした。ところが"The Times"によると、BBCのテレビニュースのトップが謝罪しています(「BBC says sorry to viewers who were offended」2月4日付)。"Times"はBBCにかなり批判的な論調を載せています(参照「'The BBC should have learnt not to disrespect faith'」2月3日付、「These cartoons don't defend free speech, they threaten it」2月5日付など。いずれも同紙サイトより)。同紙では読者からの投書欄でもこの問題を取り上げています。
同国内の新聞サイトもいくつか見たのですが、課金制サイトだったりしてよくわかりませんでした。スペインの新聞サイトはAFPやロイターの配信記事が目立ち、オピニオンまでは詳しく読めませんでした(それ以前に語学力の不足があるのですが)。
以前、ポケモンのアニメを見た子どもが大勢倒れる事故があったとき、大学で各国の論調比較を調べたことがあります。そのとき、アメリカの新聞が表現の自由が守られるかを主な論点としていたのに対し、イギリスは(Times,Guardian,Independentを調べました)、そのところにほとんど力点が置かれていないことに気付きました。
あくまでも上記は私が見た範囲のことですので、正確さには自信はありません。あくまでも私自身のメモです。また、私が軽々しく口を挟める問題でもありませんので、私の意見は控えます。専門家の議論を待ちたいと思います。
ただ、現在進行形で世界中を二分している言論の自由と宗教をめぐる問題は、日本でも決して対岸の火事ではないと強く感じています。
(追記)
ネットニュースでニュージーランドの新聞も転載したとありました。その新聞のサイトも見たのですが、それらしき記事は見当たりませんでした。
(追記・2月6日)
Guardianに掲載された論調をちょとだけ読みました。全文読めるわけないのでさわりだけ見ましたが、かなり厳しい意見が寄稿されています。
http://observer.guardian.co.uk/focus/story/0,,1702538,00.html
http://observer.guardian.co.uk/comment/story/0,,1702532,00.html
(追記・2月10日)
アクセス解析によると、この件で検索して閲覧される方が増えてきました。
このエントリの続き(2月8日の文章)も併せてご覧いただけると幸いです。