トンデモ地域再生論

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 田舎で生活している身としては、地方都市、特に駅前商店街や中心部の空洞化は悩みの種です。
 浜松市中心部で働く立場としても、どうにかならないものかと頭をひねっています。

 そんなときに手に取った一冊です。『まちはよみがえる』という景気のよいタイトル、著者は船井幸雄氏。あの「船井総研」総帥(現在は退職)です。
 その「あとがき」から。

 「いま、六本木ヒルズと同じように、ラスベガスやモナコに行くと、頭痛を起こす人が増えつつあるようです。これはそこに集まる人たちの集合意識の問題だと思います。」

 ……文中の「集合意識」という言葉はユング心理学の「集合的無意識」とはまったくの別物です。
 それどころか、いくつかの心理学事典に当たりましたが、この言葉は見当たりませんでした。

 他にも「本物」(生物が癒されるもの)の商品には電子が集まるとか、マイナスイオンが充満してるとか、サムシング・グレートが与え給うたシグナルとか。
 この本自体はそれほどトンデモの印象はなく、総論として納得できる主張もあるのに、どうしてこうなっちゃうんだろう・・・。

まちはよみがえる―田舎の再生から日本は復活する!


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この記事へのコメント
どうしてそうなるのかは、斉藤貴男氏の『カルト資本主義』を読みましょう。私のブログでも紹介しました。これは、船井氏の危うさだけではなく、我々の危うさでもあります。斉藤氏の言うことがすべてだとはいいませんが、10年前の著書にしていまだにその意味を失っていません。じつはそれが、こわいところです。
Posted by 小笠原です at 2006年03月02日 10:35
それから、ひとまち再生プロジェクトについてミクシーでもちょっとかきこしましたので、そちらをどうぞ。アベノ商店街の隠れたアベノを探そうキャンペーンにつられて書いちゃいました。
Posted by 小笠原ハイ(^-^)/ at 2006年03月02日 10:37
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    コメント(2)